“めざましテレビ”かなにかで藤沢周平の「山桜」という作品が映画化されたと耳にした。
もう20冊以上読んだ気がするが、このタイトルに聞き覚えはない。
調べてみたら「時雨みち」という短編集の中の一篇であった。早速アマゾンに注文。
この本の中には11の短編が収められているのだが、やはり「山桜」が最高。名作「蝉しぐれ」に通じる美しさがある。
調子に乗って“本屋大賞”伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」に突入。
数えてみると私にとって10冊目である。
主人公の性格が今ひとつつかめないまま読み進む。結局、(平日なのに午前2時までかけて)最後まで読んでしまった。
「なんとも人のよい男」というのが主人公の印象。彼の父親がどうして痴漢嫌いなのかがわからなかった点がすっきりしないが、痴漢を心底憎む父親に育てられたという点だけが重要なのだろう。行動力にあふれる(この物語のヒロインである)元彼女がまたいい。こういう切ない話にちょっと弱い私である。
子どもにつきあって図書館へ。
新刊書コーナーから佐藤正午「アンダーリポート」を借りる。
佐藤正午はデビューしてからしばらく読んでいた。4、5年前に「Y」と「ジャンプ」、「ビコーズ」を読んだ記憶がある。
佐藤氏は“情けない男を書かせたら日本一”というほめ言葉(?)をもらっているそうだが、今回の主人公はあまり情けなくない。主人公は生きていく意欲を失った中年(40歳代前半)。あるきっかけから15年前に身近で起きた事件前後の記憶をひもといていく。
彼を突き動かしたものはいったい何だったのだろうと疑問に思い、(最後まで読んで)また1,2章を読み返す。理由がおぼろげにわかって空恐ろしくなってしまった。
本を返しに行って今度は「ネットオークションで騙す」というノンフィクションと大沢在昌の「標的走路 レスリーへの伝言」を借りてきた。飲み会も多いし、もうへろへろになりながら読んでいる。
追記
ネット・・・は、作家デビュー作とは思えないほどうまく書けている。スピード感というかテンポがいい。自分にも起こりえたような話でこれも怖い。
要するに主人公は、生け贄の山羊にされたのだ。しかし彼に逃げ道はなかったのである。
彼は、結果的に前科者になったけれどこの本で釈明できてよかった。
恥ずかしくて隠そうとしたことなどを正直に述べているところが皆に評価されるのではないかと思う。
大沢在昌は、(今読んでいるところなのだけれど)いわゆる大衆(おじさん向け)小説である。
しかし、ハードボイルドの枠は外していない。
こんな娯楽小説を読む余裕はないのだけれど、読むに値しない本でもない。
感想は読了してから。
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